ばいばいと手を振って、彼と出ていくイミリアを見送った。
さて、渡されたメモ帳だが。今までの会話に新しい文字が書き込まれていた。
「……」
それを見て、もう文字があるから書き込めないと紙を破り、ゴミ箱にいれた。
「……」
未練がましくながらもゴミ箱にある紙を一瞥する。何の計らいか、イミリアの最後の言葉が見えてしまった。
『ミナナの幸せも続きますように』
書かれた文字から目を離す。
他人がその人の幸せを決められない。――だが、少なくともイミリアにはミナナが“そう見えた”のだ。
どこをどう幸せなのか、何を見たのかミナナにはイミリアの基準など知らないが、あんな笑顔をする女が自分を幸せだと見てとった。


