「もうこの害悪と二人っきりになるのが耐えられない。うっかり殺したらもともこもない」
「どれだけ嫌なんですか。我慢ぐらい」
「考えただけで胃がきりきりする」
「胃潰瘍になるまで我慢してくださいよ」
「十分したよ、昨日一日」
なら三人で行きますかと言いそうになったが、狙われている人物をうかうか外出させるのはどうかと口を閉じた。
外敵だらけの場所で守りきるとはなかなかに至難。だとすれば籠城を決め込んだ方が護衛がやりやすいのだ。
「じゃあ、あなたが行ってきてくださいよ。飲み物とパスタ。あとは適当な食材を買ってきてください」
「ミナナは害悪と二人っきりで平気?」
「平気ですから」
「俺以外の匂いがついちゃうよ」
「……、その時はまたあなたの匂いをつけてくださいよ」


