『イミリアです。お世話になります』
名前と建前な挨拶。
少し癖がある字だが読めないこともなかった。
『あなたは?』
「私?ミナナだよ」
「ちょっと違うよ、ミナナ。そこは『カルツを一途に深く愛するミナナ』と付け足さなきゃ」
「自分で言ってて恥ずかしくないですか……」
メモ帳にはまだ筆が滑っていた。
『二人は恋人?』
「ああ、そうだ。どんな者よりも上を行く愛を育む仲だ。だからくれぐれも俺やミナナに惚れないように」
「あなたは自惚れないように……」
『とってもお似合い。いい恋人同士』
そうやって書かれてあったことに真っ先に反応したのは彼だった。
「害悪にしてはなかなか見る目があるな。クルースニクが認めるだけある。そうとも、俺たちはお似合いの恋人。互いを真っ先に思え、相思相愛たる絆を持っている」


