花をプレゼント、本をプレゼントなら、まだいい。
ミナナを見ていた奴を殺した。ミナナを知っている奴を殺した。などなど、それが法外の“愛行動”ならミナナは図ることができない。
なれば、この手料理はずいぶんと可愛いサプライズに見えた。
「温めますよ」
「自分でやるから。ミナナは座って」
どうしてもミナナの手を借りずに、自分一人で作ったという形を崩したくない彼は、キッチンに立つ。
コンロに鍋を置いて、火をつけてことことと。
――そういえば、彼の手作りなんて食べたことないや。
作る立場であるのは自分のため、彼の行いは初めてだよなと思い返す。
「味見とかしましたか?」
「してない」
「石膏の味がしたら、鍋を頭から被せます」


