「そんなクモがいるんだ」
「イメージでしかありませんが」
獲物を捕らえて離さず、じっくりと食す。
口から出る毒は麻薬に近く、侵食されたならばなかなかに逃げられず、逆にすがる。
別段、クモでなくても良かった。ヘビでもいい。
ただ、ミナナの頭に出てきたのは、青バラに乗るクモ。
トゲで傷だらけになろうが、むしゃりと一枚一枚じっくりと花弁を味わっているような。
「何にせよ、あなたは残酷系の生き物にしか見えない」
「なんか酷いなぁ」
「なら、クモの背後に月でもつけますよ」
綺麗で妖艶に基づいて、背景に月を置き、少しでも綺麗に見せた。
「あなたは夜が似合うだろうし」
「そういうミナナも夜が似合うよ」
誉められているかは分からないが、確かにそれは私らしいとミナナは呟いた。


