声を出し、体を揺さぶる方法で起こせば、「こんな時間に」と不機嫌な彼女が出てくることだろう。
だが、熟睡を邪魔すれば――起こせば、誰であろうと不機嫌になるのは免れない。
考えた末に、カルツは閃く。
――不機嫌になる前に、機嫌良くすればいい。
覚醒瞬間に不機嫌が付属されるのでそれは無理だと思いがちだが、目を開けるのが覚醒ではない。
目を開け、脳が思考しはじめるのが覚醒であり。ここまで来るのには僅かなタイムラグがあるのだ。
うすらぼんやりな時間とも言うべきか。目を開け、夢か現実か認識できない瞬間に彼女の機嫌を良くすればいい。
「……」
自身の指先を舐め、唾液をつけた後に彼女の胸に置いた。
服の下をくぐる。大きめな胸――頂点に人差し指を置いて、残りの指は全体を包むように。


