「だったら、常識あるはずの大人たるあなたが今も殺人をしているのは?」
「仕事だから」
「ですよね」
生きるために稼ぐのは常識だ。
殺人は法に触れるだろうが、怨恨ではなく、“仕事”となるに至っては歪ながらもマシに見えた。
「精神病棟後はどうなりましたか」
「隔離されている時に、“死んだ”ということになって、マフィアに貰われた」
「……」
大方予想はしていたものの、さらりと言われると嘘っぽく感じられた。
ミナナに対して絶対に嘘をつかない彼ならば、それは本当となるが。
別段、あり得ないこともなかった。
今は知らないが、昔はそういった、“消耗品人間”を扱った人身売買があったのだ。


