「ん…ありがと」 スッと体が離れる。 「え…もう大丈夫なの?」 思わず出てしまう言葉。 もう…さっきからあたしの口…変だよ。 「何ー?凛檎、俺ともうちょっとくっついていたかった?」 意地悪く笑う坂谷修也。 「そ…そんなことっ」 そんなこと…あるかも。 …ってバカーッ!!!!! 「ねぇ凛檎…?」 「ん…?」 「俺、覚えてる?」 「…え?」 覚えてる?って…何が? あたしが疑問そうな顔をすると、坂谷修也は、ため息をついて苦笑いした。