「ずっと…好きな子って?」 あたしがそう聞くと。 「…今は言わない」 彼は遠くを見つめて言った。 どこが寂しそうそうな顔だった。 「そっか…」 うすうす分かっていた。 もしかしてあの夢の男の子は龍海じゃないかって。 「今日はもう帰るか」 「うん」 「また明日」 また明日… その言葉だけで あたしはホッとする。