真っ赤になって縮こまっていると、近江が桜色の単衣を持ってきた 「これをお召しになってください」 「綺麗……」 そっと桜色の単衣に琥珀は触れた なめらかな肌触りで、とても落ち着く 「この着物は、琥珀様のお母様の着物なんですよ?」 「お母様の!?」 お母様の着物が私の目の前にある 桜ノ屋敷には、お母様の遺品は一つも無かった