「白雲が言っていたわ。美月ちゃんのいない世界は考えられないと」


南は白雲の持つ短刀を手に取ると、落ちている鞘に収める


「それで白雲は死を選んだんですか?」


吐息と共に、琥珀が南に尋ねる


だが南は何も答えずに、ただ笑っていた


とても幸せそうに……


「南様……」