【第二部】鬼に愛された女



鋼は琥珀の言葉を聞くと、硬い表情が少しだけ柔らかい表情に変わる


でもすぐに険しい表情になり、白雲に近寄ってから、殺気をこめて白雲の襟をつかんで睨みつけた

「お前、自分が何をしたのかわかっているのか……?」


「怖いな。お前らしくもない」


「うるさい。お前、琥珀様に何をした?」


「なに?そんなに知りたいのか?そんなに知りたいのなら教えてやるよ」

今度は白雲が鋼の襟をつかんで自分の元にまで引き寄せ、耳元ではっきりと囁く


「……俺はこの女に自分の血を飲ませた。それだけだよ」