「はっ……」 「お前は美月じゃない。美月は、美月は!!」 白雲は縛る力を強くし、何度も美月の名を口にした 「かっ……はな、して」 琥珀は精一杯抵抗するが、白雲の力に勝てず、身動きできない だんだん意識がもうろうとしてきたとき、ずっと求めていた人の声が聞こえてきた 「琥珀様!」 勢いよく几帳がたおれ、鋼が慌てて部屋に駆け込んできた 「どけ白雲!」 バンッと音がしたかと思うと、琥珀の視界から白雲が消えた