【第二部】鬼に愛された女



「私は諦めない……」


今度は琥珀が鋭いまなざしで白雲を射抜く


「……美月」


じっと琥珀を見ていた白雲が、"美月"と呟く


美月?


なぜ急にお母様の名を……?


「違う。お前は美月じゃない」


白雲は首をふると、琥珀の細い首に手をあて、強く締め付けた