【第二部】鬼に愛された女



「これでいいだろう……」


「ごほっ。……なにをしたの?」


「秘密だ」


そして琥珀から少しだけ離れ、白雲はゆっくりと琥珀の首に手をおいた


「……本当、あいつと同じ目をしてるな。むかつく」


「意味がわからないわ。……それより、あなたに聞きたいことがあるの」

「なんだ?」


「どうして玄二様に嘘をついたの?」


「嘘?……あぁ、あのことか」


白雲の顔が歪むと、すぐに思い当たることがあったのか、納得した顔をし、琥珀を見下ろしてこう言った