【第二部】鬼に愛された女



不機嫌な顔をする鋼


「こちらです」


鋼が先頭に立ち、琥珀たちをもう使われていない書庫に案内し始めた


琥珀はすかさず鋼の横に立って小さな声で話しかけた


「ねぇ、さっき言っていた話なんだけど」


「琥珀様。今から話すことを胸に刻んでください。いいですか?」


「……えっ、う、うん」


雰囲気が急に変わり、琥珀は戸惑いながらも頷いた