【第二部】鬼に愛された女



「なに言ってるの!私は人間よ。

妖怪じゃないわ」


「そんなことはありません。あな

たは頭領の娘、百鬼琥珀様です」


私は目の前の男の言葉が信じられ

ず、おじ様に視線をおくる


でもおじ様は、ふいっと、顔をず

らして目も合わせてくれなかった


「……本当なのね。本当に私は妖

怪なのね」