【第二部】鬼に愛された女



「彼は地下牢にいます。すぐそこのあまり使われていない書庫に、地下牢に続く扉があります。そこから地下牢にいけます」


「そんな所に白雲はいたのね……」


南はとても悲しそうな顔になった


そしてとても儚げな瞳


「おば様?」


「いえ。気にしないで。……あ、用事を思い出したから、私は行くわ」


静かに立ち上がると、音もなく部屋を出て行った