―― ギュッ…‥ 俺が呟いた瞬間 温もりが俺の背中を覆う。 振り向いてみれば 悪戯に笑う彩花がいた。 「嬉しい…‥」 静かにそう言う彩花は 2年前と、いや、付き合った頃と 何も変わらない。 あぁ、幸せって こういうことなんだな。 そんなことを考えて 俺たちは2人で涙を流した。