あたしは、ようやく自由になった体をよろよろとさせながら鉛筆を拾った。 鉛筆には歯でかじられたであろう、痕が何箇所もあった。 鉛筆の後ろ側が少しだけ変色している。 多分何度も口に含んでいるからだろうなと、あたしはその鉛筆をしばらく眺めていた。 「鉛筆が珍しいの?」