「ねぇ、素朴な疑問なんだけど」 あたしはたくさんの絵を食い入るように見ながら尋ねた。 「どうやって絵を描いてるの?」 そこまで言ってあたしは息を吸った。 「腕、ないのに」 ああ、と彼は声をあげた。 「こうやって描くんだよ。見て」 あたしが振り返ると、彼は、絵筆を口にくわえていた。 「こふやぁって」 オトコマエ、台なしだなとあたしはかなり論点のズレたことを考えていた。