ひかりさんはそう吐き捨てた。


・・・木村先生、何やったの?

疑問を残しつつも、ひかりさんはあたしを引っ張っていき、黄昏れ時の病院の中庭に連れだされた。



中庭にはあたしの胸の高さまである草が生え、針葉樹の木々が沈みかける太陽の光をさえぎり、ちょっとした隠れ家のようだった。

しかもあたしとひかりさん以外は誰もおらず、病院から遮断された別世界のように感じた。


「ここなら、誰にも見られないわ」