「それでは、お先失礼します。」




俺は、上司に軽く礼をしてオフィスを後にする。





「ぁ…あの…先輩…今日はもうお仕事終わったんですか?」



廊下を歩いていると後ろから誰かの声がして振り返る。




そこには小柄で後輩の女性がおどおどと俺に話しかけて居た。




「あ…ああ。」






『じゃあ、良かったら一緒に…「ごめん。用事があるんで…」



彼女の声を遮って本当は用事なんて無いけれど控えめに俺は彼女に謝った。




『い…いえ。突然すみませんでした…それでは失礼しました!!』





彼女は少し悲しそうな顔をしたけれど、すぐさまその場を後にした。