翔の抱き締める力が弱まってその腕から逃げ出そうとしたけれど… 「俺は榎南を裏切らないよ。ホントは、誰かに必要にされたいんだろ?」 ドクッ… 『何?私の事分かるって?』 何故か心が揺らいでくる。 本当は自分が一番分かってる。 そんな事… 本当は必要とされたくて… 翔の言う通りだって言う事も… 「守るから…榎南を絶対に守ってみせるから。」 翔の視線に私は動く事が出来なくて真剣な翔の瞳に吸い込まれていく。