琴那さんはクスッと微笑んだ。








「いつでも一緒に居て欲しいと思った人。それが好きって事だと私は思うわ。」






「それが友達と恋人の違いかしら?」








一番最初に浮かんだ人...か。







「榎南ちゃんもあんな風になれるといいわね」







ベンチに座っているカップルはまだずっと笑い合っているのが見える。








『はい...』






気付けば頷いている私がいた。







「あ、もうこんな時間...そろそろ戻らなきゃ。」






琴那さんは時計を見てそう言うとイスから立ち上がった。







「そうそう、榎南ちゃんアドレス教えてもらえるかしら?」