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「お待たせしました。」
『どうぞ?』
私の前には、甘くていい香りがするミルクティー。
『ありがとうございます...』
「いいえ」
私は受け取ったミルクティーにそっと口をつける。
私達は近くのカフェに来ている。
...って。
『あ...あの』
まだ名前も知らないんだけど。
「ああ…ごめんなさいね。いきなり」
『いえ...』
私は恐る恐るその女性に視線を合わせる。
「私の名前は、上城琴那。」
あの時は遠くからだったから顔まではよく見えなかったけど、すごく綺麗な顔...
「どうかしましたか?」