そう言って大稀くんはそのままベッドに横になる。
「ついでに、これはちょっとした俺からのアドバイスー」
楽しそうに口角を上げる。
『...な、なに?』
「榎南ちゃんはお人好し過ぎなんじゃ無いかな。帝にどう返事しようと、帝は榎南ちゃんを嫌わないし、もっと自然体になってもいいと思うよ」
その言葉は、少なくとも本気に聞こえて私は黙って大稀くんの言う事を聞いていた。
「帝も頑張るねー」
今度は真剣に言っていた声とはまるで違うさっきまでと同じ大稀くんに、私は呆れてしまう。
「でも、帝の事よろしくね」
『う、うん...』
私は言葉と一緒に頷いた。