鏡には少し明るめの栗色に染まった髪の私が映っていた。







「とても似合ってますよ」





店員さんは微笑んで私を見ている。







『ありがとうございます』





会計をし終わった私は、ぶらぶらと街を歩く。






ショーウィンドーに映った私の髪は綺麗に巻き髪になっている。






店員さんが服に似合うようにと巻いてくれたんだよね。






そのまま歩いていると思わず声を上げてしまった。







『あっ...』





「あ...れ?榎南ちゃん?」





そこには友達と遊びに来てたらしく帝くんとその友達がいた。







「髪染めたんだ!!最初誰だか分からなかったよ」





『うん』





気付いてくれた事が嬉しくて口を緩んでしまう。