そんな事思いながら私は空を眺めた。
『私ね、面白い程すべて失ったんだ』
独り言のように呟く私に翔はただ黙って聞いている。
『ねぇ。翔は夢…ある?』
なんとなく聞きたかった事。
無表情に私は翔がいる方に振り返る。
いつもの私じゃ無い、と言ったようにびっくりしたような顔をしている翔だけど…
「…夢あるよ」
その言葉を聞いて私は何とも言えない気持ちになる。
夢が無いって言って欲しい訳じゃ無い…
私はただ…
『羨ましいな…』
そう、それだけなんだと思う。
今まで黙って聞いていた翔が口を開く。
「榎南が今、まだ夢が見つからないのならこれから探せばいい」
なに…それ?

