居ても立っても居られなくなった私は、帝くんの手を思いきり振り切って保健室を出ようとする。 「おい!!」 帝くんは突然出ていこうとする私を大声で引き止める。 『…っ…』 あまりに大きい帝くんの声に驚いて、私は一度は足を止める… 『さようなら』 私が言う言葉はただ一つ。 それだけを私は俯いて言って、すぐさま保健室を飛び出した。 「え…」 出る瞬間、帝くんの戸惑う声が最後に聞こえた。