スッと私は椅子から立ち上がった。
「榎南?」
いきなり立ち上がった私に、目をパチパチさせて翔は私を見上げる。
『じゃあね』
そんな翔を置いて帰ろうとして足を踏み出すと…
「ちょっ…」
翔は私の腕を引っ張って無理矢理また椅子に座らされた。
『な…「それが榎南だもんな?」
なに?って言おうとしたら翔の言葉に遮られ私は顔を上げる。
翔は冗談交じりの笑顔と何処か真剣な表情をしていた。
『ふんっ。』
図星を指された気がして強がってみたけど。
「ほら、続きやるぞ?」
翔に背中を軽く叩かれて再び勉強が再開した。

