「ほら」




ジャムは翔と同じくしっぽを振って私の顔を舐めてきた。






「珍しいな」




驚いたように私とジャムの事を交互に見る。






『何が?』




意味が分からなくて、私は首を傾げる。





「ジャムはいつも知らない人見ると近づいただけで吠えるし、こんな触らせてくれないんだよ」





榎南はジャムにとっても特別なんだな。と言いながら翔の腕が私の頭に伸びて頭を撫でた。





『私、犬じゃ無いんだけど。』





翔はジャムと同じように撫でるから私は思わず不機嫌になる。





それに…