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「いか焼きも買ったし、ヤキソバも買ったし―後は…」
寂しく、1人で食べよう…
フラフラと歩いたのがいけなかった。フラフラと歩き入っちゃったわけよ…
榊様がいる、神社へと…
『ほぅ、珍しい。娘っ子1人迷い入ったか。』
何、この声。まさか、妖怪じゃないでしょうねぇ?!
この神聖なる場所で!
あ、あり得るか?なんか、薄暗いし…
『娘っ子、何しに来たのかのぅ?忘れられし、我が社に。』
忘れられた?そっか、私も初めて見たよ。この社。
――――神様、か。
今思えば、話しかけなかったら良かったのかもしれない。
「神様、ですか?神様がいるのですか?」
『お願い事かのぅ?―――あぁ、面倒だ』
―――コイツ、なんていった?
“面倒だ”と聞こえたよね?
「面倒だとはなんだ―!この糞神!」
『もしや、聞こえておるのか?!しまったのぅ…』
聞こえてます。はい、はっきりと聞こえてます!
昔っから、他の人とは違い見えぬものがみえた。
神様だって、見えてたんだ。
「出てこい!」