先程までしっかりとヤティに掴まっていたセリティナの手はいとも容易く離れ…… 2人は渦に巻き込まれてゆく…。 激しく視界が揺れ動き、激しさから息も儘ならない。 そして、セリティナは自分の意識が遠退いていくのを感じた。 私、死んじゃうのね… 地上に行きたかった… それで、好きな人ができて…… 恋というものを経験してみたかった… もう、それも叶わないのか…と涙を流した瞬間 セリティナの意識は深い闇へと落ちていった―…