お嬢様は家出少女



「みんなのため! この合宿で、たくさんのカップルが生まれるはず! 恋の一大イベントにするため! パートナーでの行動は絶対でしょ!」


…はあ。


違うでしょ。

合宿は、バスケで強くなるためでしょ。


ほんと、なんでこんなことを言う人が部長なんだ。






…まあ、そんなわけ。



「中井、どこ行く?」

「そうだなー。本屋がいい」

「あー、いいねー! 早速行こうか!」



理沙…。

いつの間に、そんなに仲良くなった。


「実織も一緒に行こう」

「うん」


一応返事をして、隣にいる松崎の腕をつかむ。


「本屋行こ」

「ん」


わたしに引っ張られるままに、引きずられるように歩く。





でもね。

わたし、変。


松崎をつかんでいる、わたしの手のひら。


なんだか熱い。


変。


どうしたんだろう。