お嬢様は家出少女





「ははっ、遊び疲れちゃった」

「俺も」


しばらく海でふざけあって、1時間。


よくもまあ、男子とこんなに遊んだもんだ。



同じシートの上に座って、海を眺める。



海では、まだたくさんのカップル(パートナー同士)がはしゃいでいた。


何も知らない人が見たら、どのペアも、仲がいいお似合いの恋人たちに見えるんだろうな。


……わたしたちもそう見えるのかな?………なんて。



ちらりと隣のやつを見る。


やっぱりかっこいいよねえ…。


整った顔に引きしまった細い体。

漆黒の髪をなびかせるその姿は、まるでテレビから出てきたかのよう。



―バチッ。


え。


松崎がこっちを向いたから、ばっちり目が合ってしまった。


あわわ。


慌てて顔をそむける。


わたしったら、何やってるの!

じーっと、男子なんか見つめちゃって!



みとれてた…なんてわけじゃないんだから…。

絶対に…。