「スゴい好きだったんだ」 ナミは、写真のなかのテルを見つめる。 黒い髪に、ブルーの瞳。 「アレッ?」 あたしは、ナミの側に座り、写真を見る。 「この人……ヒロに似てる。ハーフだよね」 「……お兄さんだから」 「そうなんだ、ヒロのお兄さんなんだ」 湖の水のような澄んだブルーの瞳。整った高い鼻。 美しい男性が、ブサイクなあたしと並んで微笑んでる。