あたしの唇からヒロの唇が離れるまで、あたしは動けないままだった。 ようやく唇を離して、ヒロは腕のなかのあたしを見つめる。 「僕は変わったんだ、15のヒロじゃないよ」 「こんな強引なことするなんて……」 先ほどのキスが頭の中によみがえって、あたしはヒロを突飛ばした。 信じられない。 テル以外の男とキスしちゃうなんて。