それ、ください





コンビニの前には、なんだかガラがいいとはお世辞にも言えない男女の集団がいた。





田舎ではないけど、都会というにも少し違う、微妙な感じのこの辺には、未だに結構こういう集団がいるんだ。





コンビニに入るためには仕方がなくて、関わらないように黙って端を通る。





その時だった。





「わ、可愛い子~♪ねぇ今さ、暇ー?」





声をかけられて、思わず足を止めて振り返った。





普段のあたしなら無視して通り過ぎたけど、それはあまりに突然で。






振り返った先で目があったのは、明るい茶色の髪をした女の子だった。





化粧は濃いめにされてるけど、きっと素も美人なんだろうなって感じの子。







彼女の左の耳だけにつけられたピアスが、キラリと光る。