それ、ください




美海の話は、





今は、光と葵は学校へ行ってること。




光の家の合い鍵は美海だけじゃなく、葵や杏華も持ってて、自由に出入りできること。




何でかは教えてもらえなかったけど、光の家には、親は帰ってこないこと。





コーヒーとココアが混じって、甘くて苦い香りのする部屋で、美海はそう言った。





「あたしたち、ほぼこの部屋に同居状態だからさ~」





空になったピンクのマグカップを振り回しながら、杏華が付け足すように言う。




ただ頷くことしか出来ないあたしは、その言葉にも黙って頷いた。





高校生というのは、難しい歳だから。




なんて言うか、あたしもだけど…大人ぶってるくせに、子供のような理屈を通そうとしたり。




大人になりきれてない感じ。





だからきっと、美海や杏華にも理由があるんだと思う。