それ、ください




お風呂を出てリビングに戻れば、窓を開けておいたせいか、部屋はとても冷えていた。





ふと、小さな机が視界に入る。





…母は、何を思ってここにお金を置いて行っているんだろう?





別に、“産まなきゃよかった”とかは言われたことはない。





というより、そんな会話ですらあたしと母の間にはないのだ。





置いてあるお金も、きっと男から貰ったものだろう。






3か月前くらいに、珍しく母と会った。






でも、そのときも母は男と一緒で。






「お母さ…「お金、置きに来ただけだから。じゃあね」






あたしの呟きなんて、母には届かなかった。