それ、ください






「梅野(ウメノ)さん、サボってんなら帰っていいよ。迷惑だし。」





窓の外から差し込む太陽の光が、赤くなり始めたころ。




もうとっくに授業なんて終わってるのに、教室には結構な人数の生徒が残っていた。




確か…“文化祭の準備”だったけ…?





それを手伝いもしないで窓の外なんか眺めてたからだろうな…隣では女子生徒があたしに文句をぶつけている。





名前は…なんて言ったかなぁ…





あたしの友人関係なんて、そんなもの。





友達と呼べる人なんて、一人もいない。





「そ?じゃあ帰ろうかな、お言葉に甘えて。」





嫌味ったらしく、思いっきり笑顔でそう返す。




文化祭なんて、これぽっちも興味がない。