それ、ください




言い合いをしていた…確か名前は…そう。




杏華とかいう人と、葵とかいう人も静かになる。






今度は振り向かなくても通り越せたはずなのに。




その声と沈黙に、何故か振り返ってしまったあたしも馬鹿だ。






金髪の彼は、よく見れば、すごく整った顔をしてる。





“カッコいい”とか“綺麗”とか当てはまる言葉はいくつでもあるけど。




そんな言葉じゃ足りないくらいに。





金髪の隣には、黒のショートのボブが似合っている美人が、ただ黙って微笑んでいた。





「…一人で何抱え込んでんの?」





金髪の彼は、静かに、でもあたしの瞳をを見てそう言った。