松田つばさ
有岡大輝
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私松田つばさ!
中学2年生
新しい友達出来たらいいなぁ。
でも私親友は作らないんだよね。
前にものすごく傷付いた事があって、深く付き合うことはなくなった。
『つーちゃん!』
『なおちゃん!』
なおちゃんっていうのは、椎木なお。
1年生から同じクラスで親友ってわけじゃないけど大切な友達。
あ、私はみんなに、『つーちゃん』か『つばさ』って言われてるの。
『ねぇ、今日転校生が来るの知ってる??』
『そうなの?あたしそっち系疎いんだよね。』
なおちゃんは転校生に興味津々だけど、あたしは違う。
あたしはもともと転校生で、いじめられた経験がありあまり乗り気ではない。
でも今回の転校生は男子らしく、いじめられる心配はないだろう。
《ガラガラ》
おいおい。
まさかのうちのクラス!?
『有岡大輝ですっ。大輝って呼んでね!ちなみに好きな食べ物はマンゴーですっ☆』
『えー!!なんでマンゴー!?イチゴでしょ!!』
『イチゴはマンゴーの次だ!』
『ありえない!』
あ、つい…………。
初対面だけど初対面な感じがしない。
第一印象はそんな感じだった。
『おまえらマジ知り合いじゃねーのかよ?』
『うん。なんか好きな食べ物以外は好きなもので気が合うんだよね』
『そうそう。つかお前名前は?』
…………。
『あんたは?』
『さっきの忘れたわけ!?』
『あー……うん、聞いてない』
どっと笑いが起きた。
『出たよ、つばさのド天然!』
あたしはみんなに天然と言われ、しかも超が付くほどらしい。
そんなのわかんないけどな。
『有岡大輝。大輝って呼んで☆』
『あたしは松田つばさ。つばさで良いけど、つーちゃんでもいいわ。』
『つばさでえーわ!!』
あら?
私は真面目に言ったのに。
大輝はお調子者なのね。
全く…………。