君を感じて生きる世界


「まぁな」

とまた探す。彩はまで俺の手をとったままだった。

えっとどこら辺だ?

(145)(152)(158)もう少し先か。

(162)(164)と見えたところで不意に前に背の高い男子が現れてちょうど見えなくなってしまう。

「あ、真どう受かってた?」

「あぁ受かってたよ。お前はどうなんだ聖那」

さっき前にいた女子に話しかけた。

「まだ探してるー」

「何番だ?」

「209」

「あ、あるじゃんほらあそこ」

真という偶然にも名前が同じ読みの男子が指を指す。それにつられて那癒という女子が指された方を向く。

「あ、あった!」

と彼に抱きついた。そしてすぐ離れ、

「ごご、ごめん!つい嬉しくて」

「そ、そうかとりあえず邪魔になるからでよう」

と顔を赤くしたカップル?らしき二人がどいた。

よし探そう。

(178)もう少し・・・ってん!?

「あったぞ彩!受かってる!」

彩を見るとなぜか俯いていた耳が赤くなっている。周りに人がいるから顔ものぞけない。

「ほらやっぱり私が教えたから」

小さい声でつぶやいた。ホントに感謝です。

「おうありがとな!」

と頭に手をぽんと置いてやる。なんていうか俯いてるから頭がこっちを向いていてなぜか撫でたくなったから。

すると急に手で僕を押し始める。

「と、とにかく合格してたんだから早くここから出ようよ!暑いし」

ぐいぐいと胸板を押され、後退するしかない。

「わかったから、とりあえず押すな」

「うん」

彩が手を放した途端彩が背中から押されたらしくそのまま抱きつくような感じで飛んできた。うんその表現が適切だろう。

とりあえず彩の肩を抑えそのまま僕は後ろに下がっていくことにした。