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さぁ目的地の駅に到着。
30分程度電車に揺られていたであろう。
駅から出ると、僕と彩は体を伸ばしストレッチをした。慣れない電車に座っていただけでなんか体が固まった気分だ。
「ん~~はぁー。電車ってなんか疲れるね」
右腕を真っ直ぐ上げ左手を右肘に当て、伸びをしていた彩は、安堵のため息にもにた息をはいて、両腕を下ろし、そんなことを言った。
「だよなー座ってるだけなのに。慣れれば大丈夫なのかもしれないけど」
彩は電車を降りてからなぜかご機嫌の様子。僕には彩の調子の波が未だよくわからない。
「あと15分も歩けば受かったかどうかがわかるのか」
やばい。また緊張してきた。気をつけないと右手と右足が、一緒に出てしまいそうなくらいに。
「早く行こうよ。緊張なんてしてないで」
彩はそういって歩き始めてしまう。右手右足が同時だった。
「ぷっ、あ、彩、手と足同じだぞ!お前だって緊張してるんだろ」
あまりにも自然かつ、堂々とやってしまっているので吹いてしまった。笑わないように善処したが、声はふるえてしまう。
「え、あ!う、うるさーい!私だって緊張するよ!」


