君を感じて生きる世界



時計を確認する。まだ40分前だが、早めに行くのもいいだろう。

「だな。でもなんで映画見るときの食べ物ってポップコーンなんだろうな」

「さぁ?」

「わかるわけないよなー」

不思議だと思わないか?

ポップコーンって意外にパサパサしてて、喉に引っかかる感じが僕はイヤだと思う。喉も乾くし。まぁ隣でポテチとかバリバリ食べられるよりは静かでいいけどな。

ちなみに僕はポップコーンではなく、唐揚げとポテトを買う。映画館の唐揚げとポテトはスパイシーで僕はうまいと思ぞ。

とか考えながら、映画館に向かうためエスカレーターに乗った。

彩の後ろをついていったため、彩が一段高いところに乗っているて、それで僕と同じくらいの目線の高さになる。

「誠」

彩は急に振り向いて名前を呼んだ。今僕は無意識に彩と背比べしようとして近づいていたため鼻と鼻がくっつきそうになった。すると彩がバッと一段上にかけ上がり、顔を赤くする。

「ななな何でそんな近くにいるの!?」

「彩からいい匂いがするからつい・・・」

「な、何言ってるんだ君は!」

「まぁホントは彩が一段上に上がってたからどっちが高いかなーと」