「蒼空ー!」

ブランコの立ち乗りを一生懸命に二人でやっていたときにいきなり郁に呼ばれた。


「なにー?」

いきよいよく漕いでいるせいか
郁の声が聞き取りにくい。

「いつでも僕は蒼空の味方だよ!」

なぜか
はっきりと郁の声が心に焼き付くくらいに聞こえた。

「だから」と郁は続ける。

「ずっと僕の側にいなよ!」