- バリル誕生 -
見ているだけで、サイの一日の長いことにはうんざりきます。
草を食べて、泥あびをして、うんちして、そしてまた、草を食べて・・。
そんな具合に一日がずっと続くのです。
そんなサイが赤ちゃんを産みました。
元気な男の子です。
これでちょっとは見ているほうにも楽しみが出てきました。
赤ちゃんはすくすく育っていきます。
私はその赤ちゃんにバリルという名前を付けました。
バリルはお母さんといつでもいっしょです。
お母さんの後をずっとくっついて歩きます。
厚い皮でできたよろいを着て、まるでおもちゃみたいにテクテク歩くのです。
バリルはとってもやんちゃです。
見ている方はハラハラさせられますが、そんなバリルをお母さんはいつでもやさしく見守っているのです。
あんまり仲のいいふたりを見ていて、私はなんだかくやしくなってきました。
意地悪したくなったんです。
私はバリルの首をつまんで、ひょいと隣の草原に置き去りにしました。

