一瞬驚いた顔…。






返答はなかった。






「ローズマリー。今も昔も変わらないな。」






突然フルネームに驚き。
黙って見つめてしまう。





「少し休め…。」






甘いキスをする…。なんていきなり!目を伏せられた途端に急激な眠気。





「ちょっ…。何…。し、た。」






そのまま、深い眠りに落ちる。






「変わらないな…。」






ひた走る強靭なバンパイア。





「我が城はさて。どうなっているか…。」






クックッ…。乾いた笑い声…。





「炎で染め上げよう。」





残忍な顔…。






闇の境界線に進むに連れて濃くなる闇。






異物の王の帰還は何をもたらすか。





殺戮かそれとも…。






聖女の血を継ぐ少女はしらず夢の中。





遥か後方には白い番犬が瓦礫の教会に…。






「やつが…。封印が解かれた。」





毒づく白い番犬達。
「あの力はあってはならない。」





「再び封印を…。」






「悲劇は繰り返すな…。」





「これは聖戦だ。」






「やつには死か服従あるのみ。」






「聖なる薔薇と白い十字の名にかけて…。」






白い番犬がせまる。






聖なる少女は闇の中、夢の中。